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鋳物用語解体新書

面取り:Fillet,Chamfer

①鋳物の隅・角の部分に丸みを付ける為の木型,②鋳物の隅・角を削ぐこと
<「鋳物用語辞典」,日本鋳物協会編,昭和32年9月30日発行>

鋳物のほかに料理や機械製図の加工図面などに出てくる。隅も角も同じような意味だが、「隅は,箱や部屋など立体物の内側・外側の端っこ」、「角は2つの線や面が作る外側に尖った箇所」を指しているようです。この箇所(ナイフの先端や刃)は弱く傷つきやすい反面、他を傷つける危険性を持っている。そのため特に必要なければ削り取った方が自分も相手も傷つかず使い勝手もよい。ならば「隅取り,角取り」で良いように思えるのだが?これを「面取り」と言う。国語辞典で調べると「面は、平面の事」、「取りは、作り出すこと」とある。これらをつないで、「物の角に僅かな平面を作り出す事」と解釈すれば「面取り」も可笑しくない。

(H.K)
(2010年1月)