誰でも分かる技術

誰でも分かる鋳物基礎講座

現場におけるQC的問題解決の進め方(第3回)

公益社団法人日本鋳造工学会
佐藤 万企夫
3 QC的なものの見方・考え方

「QC的なものの見方・考え方」とは、仕事に取り組む際の基本となる考え方で、次のようなことばで表される。これらの考え方を実践することで品質管理や品質保証を効率的に進めることができる。

  1. 品質基軸/お客さま(顧客)指向
  2. 後工程はお客さま
  3. PDCAサイクル(管理のサイクル)
  4. 事実に基づく管理(ファクトコントロール)
  5. 重点指向
  6. プロセス管理
  7. 標準化

これらの考え方について説明する。

3.1 品質基軸
「品質第一」ということばに言い換えることができる。これはいかなる活動においても品質を第一に取り上げ、お客さま(顧客)が魅力を感じて買ってくださり、使用した結果喜んでもらえるような品質保証された満足度の高い製品やサービスを作り出していくことである。そのためには、各人が自分の役割や会社の規程・規則、各種基準・規格、標準作業及び職場のルールなど、決められたことを守り、品質に対する責任を果たすことが求められる。言い換えると、顧客の満足を得られる適正品質を、自工程で徹底的に造りこむことで、後工程に対して品質の出来栄えを100%保証する仕組みを作ることである。すなわち品質を保証し、顧客の立場に立って、自分たちの業務の問題や課題に取り組むこと、これをお客さま(顧客)指向という。

3.2 後工程はお客さま
 会社で働く全社員が、いつも「お客さまのために」という考え方。すなわち「顧客指向」で行動し、仕事にあたることである。

3.3 PDCAサイクル(管理のサークル)
目標を達成するため、計画(Plan)、実施(Do)、確認(Check)、処置(Action)のサイクルを一つひとつ確実に行いながら達成するまで繰り返して回すことで、このサイクルを回すためには事実に基づいた科学的方法を用いることが求められる。また管理の担い手は、管理者のみならず、その目的に関する全ての人々が対象である。

3.4 事実に基づく管理(ファクトコントロール)
 例えば不良対策を行う際や生産性をあげる計画を立てる際、今までの経験や勘だけに頼るのではなく、データに基づく事実をもとに考えて対応(管理)することである。事実とは、現場で実際に起きている。あるいは起きたことで、三現主義*から得ることができる。そして事実を正しく把握できれば、問題の殆どは解決することができる。事実に基づく管理を実践するうえでは統計的手法(QC7つ道具に代表される手法)を適切に活用することが重要で、数値データのみならず、言語データも新QC7つ道具等を用いることで整理・分析することができる。

三現主義:「現場」で「現実」を「現実的」に観ること。そして観た結果をデータで示すこと。